大場さんのところでも、太陽光発電で生み出した電気も使いたい、と考えていた。
しかし大きな工場で使うための電気は基本的に200Vで、家庭で使うような大きさではない。
FIT(再生可能エネルギーの固定買取制度)を使えばカネにはなる。
確かに黒字にはなるのだが、その後の電気は天候に左右されて不安定だ。
直接「くりこまくんえん」で使おうとしたら、いったんバッテリーで整えた電気にしなければ機械を傷めてしまう。
そのバッテリーを入れるのはいいのだが、その費用がかさんて黒字にならなくなってしまうのだ。
そのことを知ってみると、FITの問題点が見えてくる。
不安定で使えない電気を送電線に流すことで、他人の機器を傷めたり、使えない電気を供給することになる。
カネは儲かるのだが、その儲けも市民が電気料金と一緒に負担している料金(再エネ賦課金)から捻出されているのだ。
この構図に気づいてからぼくのやっている「未来バンク」も「天然住宅バンク」も融資をしていない。
儲かることはわかっているのだが、この仕組みに融資することができないのだ。