田中優の「住まいと森のコラム」を更新しました!
第43回は『木造の「継ぎ手」が同じという不思議』です。
天然住宅の構造は、できる限り金物を使用せず、手刻みの木材を組み合わせて、建てていきます。最近の住宅はほとんどが機械によるプレカットです。精度はかなり良くなってきてはいるようですが、できるだけ天然住宅では手刻みの木材を使用するようにしています。
手刻みのメリットは、比熱の違う金物を使用しないで済む分、結露リスクを予防できたり、金物固定のためのビスで木の繊維を切らないで済むなど木を長持ちさせるための理由がまずあります。
また、木材は、山のどこに、どの向きで、どんな環境で生えていたのかによって、個体差があるので、それぞれの性格を見てあげなければいけません。大工の目利きが効くというのもメリットの一つです。
伝統的な刻みの種類はかなりたくさんあって、適材適所で使い分けしているのですが、その刻みの選択と精度などによって、強度に差が出てきたりするわけです。・・と言うのは簡単ですが、大工の指先には、「背中でしか語れない」言葉以上の知識と経験、人知の積み重ねが集約されているのです。その尊い知見や技術、思いを後世に残すことこそ一番の”メリット”なのかもしれません。
「住まいとコラム」第43回はこちらからご覧ください!
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