お土地探しから始まり約1年。手帳を遡ると昨年の 5/3 に初めてお
会いしました。建て主様にしてみれば、やっと迎える待望の日でしょう。
鎌倉の G 様邸は当初から和風テイストを取り入れたいということで
したので、その目標に向かい、規格プランの中で工夫を凝らし一緒にアイディアを出し合って建てました。
和風といっても、真壁・畳の和室はありません。外観にも内装にも和の雰囲気を醸し出せるように色選びや、エレメントをこだわりました。外観は正面を白く塗り壁にし、その他の外壁やサッシなどはブラックで統一。道路からのアプローチ部分には大きな庇を出し、ポーチをつくり、和の生活感を演出。窓には木製の格子で目隠しを。リビングの掃き出し窓には障子を取り付け、遮光・断熱をしています。その他の窓には障子に色を合わせたハニカムサーモ(断熱ブラインド)を取り付けました。お昼の日差しが柔らかく室内を照らしてくれます。完成すると、鎌倉の街並みに馴染み、それでも存在感のある佇まいになりました。
完成見学会では、近所にお住まいの建て主様もお越しになられ、「今まで見た中で一番よかった」と言ってくれました。G 様にあとで伝えると小さくガッツポーズ。
G 様には、木材の産地である栗駒にも行ってもらいました。季節的に伐採した木を構造材にはできなかったのですが(冬にしか伐採できません)、木材を隅々まで利用してもらいました。木も喜んでいると思います。
出会った頃からの写真を見直すと感慨深い気持ちになります。建て主様と、家を建てることでつながれたことをとても嬉しく思います。お引渡しをしてからも
ずっと関係性を持っていたいと思います。
天然住宅の自慢は何か?と聞かれたら、答えはたくさんあるのですが、やっぱり一番は「建て主様が皆いい人!」ということです。色々な現場を経験する職方さんも言っていますから間違いないでしょう。
もしこれからも同じような経験ができるならば、自ずとお客さまとの出会いが楽しみになってきます。今後も、もっと建て主様の輪を広げていきたいと思います。(田中竜二)