何と言っても「くりこまくんえん」の大場さんの話が欠かせない。
大場さんは大変な状況の中から復活して、今やきこり業から乾燥・製材までやっている。
大場さんは信頼できる人だし、何も言わないままで次には木材を利用するエネルギー事業まで始めている。
自分のことよりも従業員や森のため、未来の子どもたちのために奮闘努力している人だ。
天然住宅では関東圏まではここの木材を使っている。
すでに話しているが、森の中の下草刈りにはウシを使い、木材を搬出するためにはウマを使っている。
だから重たい重機を山に入れないですむので、山は崩れにくい。
もちろん山の時点で薬品は使わないし、その木材を乾燥させるときにも薬品のプールに漬けたりしない。
その代わりに予備乾燥として木材を「くんえん」し、木材の性質を活かした製材をしてくれている。
もちろん普通の人工乾燥で120度で乾燥させることはせず、木材の性質を壊さない60℃程度での乾燥をしてくれている。
山に動物を放った時は、同業者から「バカ扱い」されたという。
そりゃそうだ。林業のためにウシやウマを放つなんて、まともに考えたらバカだろう(実はこのウシたちを連れてきたのはぼく自身だったのだが)。