天然住宅はスギをメインに建てているが、
それはスギという素材が優れているせいでもある。
揺れをしなやかに受け止め、曲がりに対する復元力がある。
冬には温かく、夏には涼しく、虫の嫌う成分を持ち、それでいて人体に害とする成分はない。
しかし、一般に流通しているスギにはその成分がない。
なぜなら120℃の高温で乾燥させる時点で中に持つ精油分が失われるからだ。
だから天然住宅で使う木材に高温乾燥で処理したものはない。
こうした性質は、木それぞれにある。
クリの木は生きているときには虫に食われることも多いのに、
伐採してからは虫に食われず水にも強い木になる。
ケヤキは時間がたつにつれて美しい風合いが生まれ、輝くような柱になる。
しかも強度も高く、水にも腐朽しにくい最高の構造材だ。