これはフランスが地球温暖化防止に提唱しているものだ。その原理は極めて簡単だ。
現在、地球全体で人間が経済活動によって大気中に排出している炭素は、年間約100億トンある。
そこから樹木が吸収するなどして約57億トンの二酸化炭素が大気中から除かれ、
結果大気中に増えている二酸化炭素は43億トンになる。
この43億トンの二酸化炭素をどこかに確保することができれば、大気中の二酸化炭素は増加しないことになる。
一方、土の中には、1兆5000億~2兆トンの炭素があるとされ、
うち表層の30~40センチに約9000億トンの炭素があるとされている。
この9000億トン土壌に確保されている炭素を、年間約0.4%ほど増やすことができれば、
43億トンの排出分をほぼ帳消しにできるというわけだ。つまり農地が0.4%(すなわち4パーミル)増えるだけで、その分の二酸化炭素を減らすことになる、というのだ。