こうして「普通の」家にはベニヤが使われている。
すると普通に家を建てて住むことは環境破壊的だ。
成長の早いスギで建てたとしても、利用できる期間はスギが成長する50年にすらとても及ばないからだ。
持続可能な暮らしを目指すならば家は持たない方がいい。
加えて健康面でも問題だ。
ベニヤはタテヨコ直角に接着剤で貼り合わせたものだから、否が応でもホルムアルデヒド入りの接着剤を使う。
2010年になって、アメリカFDA(環境保護庁)が「ユニットリスク」という
発がん発症率を示したリストが導入された。
それは化学物質ごとのの発がんリスクを「がんの種類」ごとに示したものだ。
日本の住宅に広く使われるホルムアルデヒドを、
実際の日本の通常の住宅に当てはめた結果は「269人に1人 」が発がんするという結果だった。
二人に一人ががんで死亡する日本で、どれほどの命がシックハウス症候群で失われているのだろうか。