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30年経っても消えない「シロアリ駆除剤」の有毒性 浦岡邸 ~vol7~

30年経っても消えない「シロアリ駆除剤」の有毒性

uraoka
浦岡さんご夫婦には、今年9才と7才になる息子さんがいます。


ふたりとも生まれつき重度のアトピー。
それに加え、喘息や食物アレルギーも持っています。


痒がる息子たちの体を夫婦交代で夜通し掻き続ける日々が続いていました。


奥様の真理子さんが、代表・相根の講演を聞いたのは今から10年以上前。


「シロアリ駆除に使われる有機リンが、サリンの親戚のような化学物質」だと知った時の衝撃は今でも覚えているそうです。


それから年月を経て、自宅の建て替え時期がきた時、浦岡さんは真っ先に天然住宅に相談しました。


築30年になる古家の床下に潜った相根が言ったのは、「シロアリ駆除剤の臭いがまだ残っていますよ」の一言。

 
一度使えば年月を経ても消えない。
子どもたちの健康を考えても、天然住宅を建てるしかない!と決意しました。

 しかしネックになったのはお父様の説得です。
公認会計士であるお父様はこれまで大小関わらずたくさんの会社を見てきました。
大企業ですら倒産していく時代。大切な家づくりを託す会社に「安定性」を求めるのは子を思う親心。

しかしどうにか分かってほしいと、相根のコンサルティングに同席してもらいました。
するとお父様の考えが一変したそうです。

帰り道、「オレは相根さんに惚れた!!」と、今度は強力な応援者になってくれました。

「多くの健康住宅は、悪いものの引き算。でも天然住宅はそもそも悪いものを使わない。いいものだけの足し算なんですよね。考え方がとてもシンプルだし、言っていることに嘘や矛盾がない。何より父は相根さんの人柄に惹かれたんです」。

子ども達が「心地よさ」を素直に体現できる家

30年経っても消えない「シロアリ駆除剤」の有毒性
 
浦岡さんの家が完成したのは、2011年4月。
 
東日本大震災のわずかひと月後でした。
 
 
震災当日はたまたま現場監督と設計士が現場チェックをしていました。
 

「あれ、地震かな?」という揺れを感じた後、外に出て初めてその被害の大きさに気付いたそうです。

  
大きな地震があっても家の中にいれば大丈夫、そう実感した出来事でした。


お引渡しの翌日、代表の相根のもとに浦岡さんから一本の電話がありました。
 
「全身アトピーの息子たちが、初めて朝までぐっすり眠れたんです。
 
添い寝していつでも掻けるように準備していた私の心も穏やかになれました。本当にありがとうございました」。

浦岡さんは言います。
「子どもは本能で生きているのでとても素直。
その息子たちが天然住宅に初めて足を踏み入れた日、着ている服を全部脱ぎ出し裸で床の上を転がりだしたんです。
気持ち良さを本能で分かって、それを体現したんでしょうね。
長男は、『学校で嫌なことがあっても、この家に帰ってきたら全部なくなる』と言い、次男は『完全に気持ちいい!』という名言?を残してくれました。

以前は、小児科、皮膚科、耳鼻科と病院通いの日々でしたが、去年は歯医者に行っただけ。体もどんどん強くなっているんですよ」。

 また、花粉の季節は近くに住むお父様が出勤前必ず家に寄っていくのだそうです。

「天然住宅は花粉症患者にとってのシェルターだと言ってました。そのすぐ後、やっぱりオレも建てる!と隣に天然住宅を建てたんですけどね(笑)」。

浦岡さんってどんな人?

ご夫婦と2人のお子さんの4人家族。
2011年4月に千葉県市川市に天然住宅を建てられました。

奥様は石油系化学物質を使わない安全素材で作った化粧品や日用品の販売をしています。
子どもの健康や育児のことで、周囲の人から相談を受けることも多いそうです。
今回のインタビューもこれまでの最長時間を記録。書きたいことの半分も記せずもどかしくて仕方ありません^^;

天然住宅スタッフより

今回、浦岡さんの体験を目の当たりにして思ったことがあります。
お子さんの喘息やアトピー、アレルギーなどで悩まれている親御さんは今の時代たくさんいます。
その原因が「住宅に含まれる化学物質」かもしれない。けれどその可能性に気付いている人はほんのわずかです。

その人本来の力を取り戻し、健やかな成長を手助けしてくれる力が天然住宅の家づくりにあるのだとしたら、もっとたくさんの人たちに伝えていきたい。
少し大げさですが、その役割が私たちにはあるんだと改めて思ったのでした。

浦岡さん、貴重なお話の数々をありがとうございました!(井上あいみ)
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