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ほたるの川のまもりびと

ほたるの川のまもりびと
先日、ぶんぶんフィルムズ(天然住宅の映像を作っていただいた)が
新たに配給する作品「ほたるの川のまもりびと」の試写会に伺わせていただきました。

佐世保の石木ダムの計画に何十年にもわたり反対してきた、13世帯54人の物語です。

本来なら、怒りの映画になるはずの物語。
ところが、理不尽や不合理、新たな情報や事実、数字やデータを伝えることをあえて抑制するかのように、
人の「暮らし」を丁寧に描いているドキュメンタリー映画です。
ドキュメンタリーらしからぬドキュメンタリーともいえるかもしれません。

ときに怖い印象も与えるような顔の見えないはずの反対運動をされている方々にも、
(当たり前だけど)生活があり、家族がいて、個性がある。そのことに改めて気づかされ、愛着がわいてきます。
村の方々の穏やかなキャラクターも相まって、人々の暮らしの豊かさや尊さが、際立っています。

共感は、むしろこのようにして育まれるのかもしれません。

村の人々をあげておこなう「ほたる祭り」。
手作りのお祭りは個性的で、地域の特色が色濃く表れ、各地から観光客が訪れます。
いつもは静かな川のほとりが、この夜ばかりはにぎやかに光ります。

川面に映るお祭りの電飾の光が、まるでほたるの光のような儚さをたたえます。
人の営みがこんなにも儚く、尊く映るなんて。

「故郷」をなくすということがどれほどに悲しいことか。
その美しい自然と、風景を守っている人々の暮らしがどれほどに尊いものか。

この映画を儚い物語にしたくない。

まだこの意味のないダム計画を止められる可能性はあります。
まずは、7月7日からユーロスペース@渋谷にぜひ観に行ってください!

予告編動画


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