「なんでなの?」と聞かれると、
「そりゃあ、そうだろ、だって、モゴモゴ、、」となってしまう。
そんな時、「と、とにかくこれを読んで見なって!」というふうにご使用下さい。
著者の伊藤真さんといえば、
法学部出身なら知らぬものはいない、というくらい、その方向では有名人です。
わかりやすいテキストを出版し、
伊藤塾という法律家を目指す人のための予備校を主催されています。
弁護士である私の弟も伊藤塾出身です。
伊藤真さんは憲法についての講演なども各地で一般の方向けにおこなっています。
二度、講演を聞きに行きましたが、豊富な情報量と見事な弁舌で満腹になる講演です。
憲法九条の価値やその解説は、とても説得力があるし、共感できる素晴らしい考え方だと思えます。
伊藤さんの憲法についての本はわかりやすくておすすめです!
そして、その勉強家の伊藤さんがどのように本を読んでいるのか、
それを解説しているのが本書です。
その中で、本は「考える素材」というところが、なるほど!と思いました。
確かに、本を開き、文章を読んでいるんだけど全然違うことを考えていること、ありますね。
そこから頭の中で話がどんどん発展していって、もうその時は本閉じちゃってる、ということもよくあります。ありますよね?
読書が、アイデアや発想の起点になっている。
感度が高くなればなるほど、本閉じちゃう。速読なんて全然できない。
そんな読書もよいと思います。
(ちなみに伊藤さんはかなり読むの早いと思うし、かなり多読してます。)
昨今では、ネットの情報さえあれば本読まなくてもOK的言説が流布してる気がするけど、
なんとなくそうじゃないと感じてたのは、こういうことなのですね。
得たいのは情報だけでないのです。