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家づくりのアイデア帖

テーマ:井上ブログ

オーダーメイドキッチン

憧れの、オーダーメイドキッチン

使い勝手も申し分なく、コストパフォーマンスも高いシステムキッチン。けれど心のどこかでオーダーメイドのキッチンに憧れを抱いている方も多いのではないでしょうか。
 
より自分の使い方にフィットしたものを。こんなガスコンロを、こんな水栓を、こんなタイルを・・
理想をあげればきりがないかもしれませんが、毎日多くの時間立ち、作業する場所ですから、優先順位を上げて、こだわってみてもいい部分かもしれません。
 
今回のテーマは、「オーダーメイドキッチン」です。たくさんの写真とともに、お届けします!
オーダーメイドキッチン
▲無垢杉材とステンレスの天板。とてもシンプルなキッチンです。シンク下をオープンにすれば、コストを抑えることにもつながります。建主様のご要望で、コンロはビルトインではなく、卓上コンロを置きます。吊戸棚は設けず、棚板一枚の潔さ。目の前の公園、そして桜がきれいに見えるよう、借景を意識した配置です。
オーダーメイドキッチン
▲こちらはしっかりと収納スペースをつくっています。シンク下はオープンにし、ごみ箱などを置くスペースとしています。無垢杉材で吊戸棚もつくりました。収納量ばつぐんです。
オーダーメイドキッチン
▲天板は真っ白なタイルを。シンクも色を合わせて。ナチュラルな風合いになっています。造作キッチンは使う方の身長に合わせてシンクやガス台の高さも自由に決めることができるのがいいですね。
オーダーメイドキッチン
▲床は木でなく、タイル貼りに。引き出しの取っ手や立ち上がりの部分のタイルをホワイトに統一、調味料を置くスペースなど、細かなところに建主様のこだわりが感じられます。
アイランドキッチン
▲木製のアイランドキッチンです。回遊性がありますね。料理をしながら、後片付けをしながら、夫婦で、親子で、向かい合いながら会話を楽しめる、キッチンが家族にとってのコミュニケーションの場にもなりそうです。
オーダーメイドキッチン
▲こちらは天板に御影石を選びました。重厚感のある、落ち着いた雰囲気になりますね。
オーダーメイドキッチン
▲水栓が特徴的なキッチンです。シンクの奥に水切りかごを置きたいというご要望で設計しました。建主様からは使いやすいと好評です。
オーダーメイドキッチン
▲マンションリフォームの実例です。手前のカウンターは作業をしたり、朝食をとるスペースにもなっているそうです。
オーダーメイドキッチン
▲タイルが特徴的なキッチンです。料理教室をされる建主様のご要望で、作業スペースもしっかりととったキッチンになっています。
土間キッチン
▲野良仕事にはげむ建主様のご要望で、土間キッチンにしました。シンク下のスペースも可動棚などを使って上手に使われていますね。

毎日、誰かが立つ場所だから

いかがでしたか?
 
冒頭でもお伝えしましたが、キッチンは毎日誰かが必ずといっていいほど立つ場所です。そして炊事は、家事の中でも比較的多くの時間を占めますね。そんな場所を自分好みの空間にできたら・・
 
機能面での充実、見た目の好み、人それぞれに分かれそうですが、こんなところからも家づくりの楽しみを見出していただけたら嬉しいです。
 
最後までご覧いただき、ありがとうございました!

テーマ:井上ブログ

無垢材とライティングレール
 
先日開催したお住まい見学会では、建主さまのセンスを感じるアイテムをたくさん見つけました。ひときわ心ときめいたのが、ダイニングを照らす照明。奥さまが選んだというそのペンダントライトは、京都にアトリエをかまえる作家さんがつくったもの。
 
照明って、頻繁に買い替えるものではないからこそ、家具同様、選ぶ際は慎重になってしまうものですが、その照明を見たとき、「我が家にも迎えたい!」と思ったのでした。
 
今回のテーマは「照明」です。お気に入りの照明と一緒に、新しい暮らしをはじめてみませんか?
 
無垢材とライティングレール
▲天然住宅で一番スタンダードなのが、ライティングレール+スポットライトの組み合わせ。ライトの数を増やしたり、減らしたり、角度を変えるなど、自由度が高いです。見た目の印象もすっきりですね。
岳中爽果
▲個人的に心ときめいたのが、こちらのペンダントライト。岳中爽果さんという作陶家の作品です。(かわいい♡)
安土草多
▲こちらは安土草多さんという岐阜県のガラス作家さんの作品です。ぽってりとした厚みのあるガラス、優しくあたたかな雰囲気です。
階段照明
▲階段照明です。まるで外灯のようでもあります。木とガラス、漆喰の壁にも合いますね。
ペンダント照明
▲2階の天井から吊るしたひときわ存在感のある照明。壁にどんな陰影をつけてくれるのか、気になります。
ダイニング照明
▲小ぶりなペンダントライトは、明かりも控えめです。必要に応じて他のライトと組み合わせて使ってもいいかもしれません。煌々とではなく、そっとあたりを照らしてくれる、いい雰囲気です。
ペンダントライト
▲まるでおしゃれなカフェにでも来たかのような、ペンダントライト。キッチンに立つのが楽しみになりそうです。
ペンダントライト
▲きらきらと輝くのは、スワロフスキーでしょうか。真っ白な室内に美しく映えますね。
寝室照明
▲まあるくて、やわらかな雰囲気の照明。おやすみ前の心をゆっくりとほぐしてくれそうです。
間接照明
▲最後は間接照明です。たとえば夕食後、あるいは入眠前の数十分でも、こんな風に明かりを落とし、目を、心を、やすめてみたらいかがでしょうか。きっと心から、リラックスできるように思います。
 

目にも心にも、やすらぎを、ときめきを

いかがでしたか?
素材も形も明るさも、照明には本当にたくさんの種類がありますね。すべてこだわるのは難しいかもしれませんが、たとえばダイニング、玄関といった具合に、どこかスポットを決めて、お気に入りを探してみるのもいいかもしれません。
 
照明には家の雰囲気をぐっと素敵にしてくれるチカラがあるんだなぁと、実例写真を見て改めて思ったのでした。
 

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スイッチプレート、ひとつだけれど

陶器製スイッチプレート
天然住宅で使用するスイッチプレートはアルミ製のごくごくシンプルなもの。プラスチック製品はスイッチプレートに限らず極力使っていません。
 
お客様の中には、このスイッチプレートひとつにも「これを使いたい」とリクエストされる方もいらっしゃいます。それは陶器のものだったり、金属製だったり、スイッチ部分がボタンタイプだったり、レバータイプだったりと、さまざまです。
 
私もこういう小さなところに、自分の好みを反映させたいタイプなので、お気持ちよーく分かります!毎日見るところ、触れるところに、自分のお気に入りがあるというのは、どうにもこうにもテンションがあがりますよね。
 
今回のテーマは、「スイッチプレート」です。お付き合いよろしくお願いします!
 
アルミプレート
▲天然住宅の標準仕様はこちらのアルミタイプのプレートです。
 
アルミプレート
▲とてもシンプルで自然素材にもすっと馴染みます。
 

アルミプレート
▲周りの雰囲気を邪魔しませんね。
 

陶器プレート
▲こちらは、陶器でできたものです。
 

陶器スイッチ
▲ナチュラルな雰囲気になりますね。白タイルとの相性もgoodです。
 

陶器スイッチ
▲すっきりとした印象になります。
 

陶器スイッチ
▲無垢の板張りにも合っています。
 

陶器スイッチ
▲こちらは同じ陶器製でも、スイッチ部分がレバータイプのものです。かわいらしすぎないところが、個人的に好みです◎
 

トグルスイッチ
▲スチール製です。一気に雰囲気が変わります。工業製品っぽいですよね。カッコいいです。
 

トグルスイッチ
▲シンプルかつ、無骨な雰囲気を出してくれます。
 

トグルスイッチ
▲建具の取っ手もスイッチの雰囲気に合わせて、アイアンのものを選んでいます。
 

トグルスイッチ
▲こちらはアルミ製です。よりメカっぽい!!
 

金属スイッチ
▲金属製のレバータイプのプレートです。
 

スイッチプレート
▲こちらは真鍮製です。塗装の剥がれ具合が、ヴィンテージ感を醸し出しています。
 

スイッチプレート
▲事務所のトイレのプレートは黒の金属製です。
 

陶器スイッチ
▲最後は、丸い形の陶器タイプのもの。(ちなみに施主様自ら調達された扉は、この後に取っ手をつけていますのでご安心を!)
 

「小さなすき」を詰め込んだ家づくり

いかがでしたか?
 
細かなところではありますが、スイッチプレートひとつとっても、何を選ぶかで室内の印象をずいぶんと変えてくれるちからがあるように思います。
 
どれがいいというわけではありませんが、こういう小さな部分にもじぶん好みを反映できたなら、また少し「わたしの家」、「わたしたちらしい家」に近づくのかもしれません。
 
“小さなすき”をいっぱい詰め込んで、楽しい家づくりを叶えていただけたら嬉しいです。ぜひ、参考にしてみてください。
 
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内装建材や家具パーツ、住宅設備の販売を行うオンラインストア。渋谷区千駄ヶ谷にはショールームもあります。

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我が家の大黒柱を伐りに行こう

伐採体験
天然住宅では「長持ちする家」を目指していますが、それは耐久性や性能面など技術的なことだけを言うのではないと思っています。住まう人の「長く住み継いでいきたい」という気持ちもまた、長もちする家の大切な要素だと思っているからです。
 
私たちのパートナー企業「栗駒木材(くりこまくんえん)」では、秋から冬にかけて家づくりに必要な木材を伐採します。希望される建主さまには、山に足を運んでいただき、現地の木こりと一緒に大黒柱や梁を伐っていただきます。
 
このような体験を通じ、家への愛着を深めていってほしいという思いもありますし、何より家づくりを楽しんでもらいたいと思っています。
 
今回の家づくりのアイディア帖では、「我が家の大黒柱を伐りに行こう」をテーマにお届けしたいと思います!
 
伐採体験
「命をいただきます」と感謝をこめて。木を伐る前に必ず行う儀式です。私たちが届けたいのは、木材一本の伐採からはじまる家づくり。その背景にあるストーリーも含め、楽しんでいただきたいと思っています。
伐採体験
▲チェンソーを持つことが初めての人がほとんどです。木こりさんから、しっかりとレクチャーを受けます。
伐採体験
▲家族も見つめます。「おとうさん、がんばって」
伐採体験
▲まずは「受け口」づくりから。木を倒す方向を決め、伐採したい方向に垂直になるように「受け口」をつくります。
伐採体験
▲受け口をつくる際に伐り取った材。記念に持ち帰られる方も多いです。
伐採体験
▲受け口ができたら、反対側に「追い口」と言われる切り込みを入れていきます。
伐採体験
▲最後は「まさかり」で倒していきます。3才のお子さんも挑戦しました。
伐採体験
▲最後は、お父さんと一緒に。この日のこと、覚えていてくれたら嬉しいです。
伐採体験
▲記念写真です!!
伐採体験
▲これまでたくさんの方に、木材の伐採を体験していただきました。
伐採体験
▲チェンソーの音や、木が大きな音を立てて倒れていく様はとても迫力があり、中には泣き出す子もいます。驚いたり怖いという感情がわきあがってくる子もいれば、目の前で命が終わりを迎えることに、どうしようもない悲しさを感じた子も過去にはいました。木を伐り倒すお父さんの姿を見て、「かっこいいね!」と言ってくれた子も。子ども達もまた、何かしらの思いを抱いてくれています。命に直に触れるようなこういう生の体験を、たくさんの方にしてほしいです。
伐採体験
▲くりこまでは、馬を使って木材を山から運び出す、馬搬(ばはん)をはじめています。
製材所見学
▲翌日は、製材所の見学もしていただいています。
大黒柱
▲山で伐った木が、街に運ばれ、家の一部になるということ。“第二の木生”(人生)がはじまるのですね。
大黒柱
▲毎日、見えるところ触れるところに大きくて太い木がある。家も人も一緒に育っていく。そんな風に思っていただけたら・・
 

家づくりは命をいただくことだから

天然住宅で家づくりにたずさわる仕事をしていると、家はつくづく「買うものではなく建てるものなんだな」と感じます。たくさんの命をいただいて、形になっているのだなぁとも。
 
我が家に使われている木は、どこで生まれ、どこで育ったのか。誰が伐って、どこで製材されたものなのか。完成した家だけを見ても、その工程はなかなか想像できないかもしれません。現地に足を運び、実際に見て、話を聞いて、そうやってさまざまな過程を経ていることを知ると、「家そのものの成り立ち」に想いを馳せることができるようになるかもしれません。ひとつの体験や実感が想像力を補ってくれるように。
 
そのような体験が、家に対し、日々手をかけたり、大切に住むことにつながっていくのかもしれません。そのような日々を重ねていくことで、愛着心もじんわりと育っていくのかも。経年変化が、ただ「古い」と感じるのでなく、「味わい」として感じられる、そのような想いにもつながっていったらいいなぁと思います。
 
それらは暮らしの中に、ひとつの豊かさをもたらしてくれるように思います。そんな家づくりを、これからもお客様に届けていきたいと思います。

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建築費のコストダウンにもつながる、オープン収納

キッチンオープン収納
天然住宅の収納は、無垢材で作っています。自然素材はもともと吸放湿性能が高いのですが、天然住宅では、押し入れやクローゼットの建具の上下にスリットをいれ、空気を循環させ、湿気がこもらない工夫をしています。
 
とてもおすすめなのですが、職人さんの手仕事ですので、値段があがってしまうのも事実です。そこでおすすめなのが、おもいきって建具をつけない、という選択です。
 
市販の収納ボックスと合わせれば、スッキリと見せることもできますし、必要でしたら、後からロールスクリーンなどを設置してもよいかもしれません。
 
今回は、建築費のコストダウンにもつながる、オープン収納についてのお話です。
オープン収納
▲寝室の一角を収納スペースに。もともとは建具をつける予定でしたが、コストを抑えるため、最終的にはオープンに。
オープン収納
▲結果的には大正解でした。市販のボックスを使って見た目にもスッキリと使われています。右側には布団を収納しています。
オープン収納
▲子ども室の一角を収納スペースにしました。建て主さま曰く、「小さいながら、つくってよかったと思える空間」だそうです。
オープン収納
▲キッチンです。シンク上部には、吊戸棚を設置することが多いのですが、こちらの家では、棚板をとりつけるのみの潔さ。
オープン収納
▲調理器具類の色がそろっていると、まとまりを感じますね。
オープン収納
▲シンクの後ろ側に、トースターや電子レンジを置くためのカウンターをつくりました。下はオープンなので、たとえばゴミ箱などを置いてもいいですね。
オープン収納
▲間伐材の「組手什」で棚をつくり、ボックスを並べています。食品のストックを入れています。ボックスの色形をそろえると、見た目がスッキリして気持ち良いですね。
オープン棚
▲洗面・脱衣室です。コンパクトになりがちな空間ですが、毎日使うタオルは埋め込み型の棚をもうけて、収納する方法もあります。
下足棚
▲下足入れです。木とアイアンの組み合わせ。カッコイイですね♪

あたりまえを取り払って考えてみよう

いかがでしたか?
 
予算がたくさんあれば、あれもつけて、これもつけてと、スペックの高い家を建てることができます。しかし、現実は限られた予算の中で、優先順位をつけながら、検討することのほうが多いように思います。
 
収納に関しては、必要に応じて後からつくることもできる部分です。「収納には建具があるのがあたりまえ」。そんな既成概念をとりはらって家づくりを考えてみる。予算に困ったら、思い出してみてくださいね。
 
【参考記事】
収納だけじゃない、建物全体が吸放湿性に優れている。天然住宅が『断熱材にグラスウールを使わない理由』